責任だけ取らされる?|仕事をするうえで重要な責任と権限のバランス

仕事

仕事をして給料をもらうからには、与えられた業務に対して責任が発生します

そして、その責任は役職や給料が上がるのと比例して大きくなります。

ここまではどの会社でも同じだと思いますが、責任に対して”権限”も同様に与えられているでしょうか

権限と責任のバランスが取れていない状況では、社員のモチベーションは上がらずにいい成果を出せないことがあります。

今回は、権限と責任について紹介したいと思います。

この記事はこんな人向け
・昇進して責任が重くなるのが嫌な人
・権限が与えられなくて不満な人
・部下に責任感を持って欲しいと考えている上司
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責任と権限

似たような言葉で ”権利と義務” というのを聞いたことがあるでしょう。

権利を主張するのであれば、義務を果たすことも必要というように使われます。

では、仕事における責任と権限とはどういうものでしょうか。

仕事における責任

仕事をするうえでは、まず自分のおこなう業務に対して責任が発生します。

①期限通りに終える
②上司への報告
③引き継ぎのための資料作成

などがあります。

仕事の対価として給料をもらうわけですから、自分の担当する仕事に対して責任を持つというのは理解しやすいですよね。

フリーランスや自営業の場合には、「上司への報告」を「クライアントへの報告」と読み替えれば、①と②については会社員と同様です。資料作成は後で自分が困るかどうかなので仕事の責任とは言えないかもしれませんね。

また、会社員の場合はその会社の一員である責任も発生します。

飲み会で酔っ払い他のお客さんと喧嘩して警察沙汰になった

のようなことがあった場合には、”●●社の社員” として扱われてしまいます。

業務時間外だからといって何をしてもいいというわけではなく、会社の信用を落とすような行為をした場合には懲戒処分の対象となるなど、一定の責任はあります。

仕事における権限

権限というと、役職についている人が部下に対して持っているもののようなイメージを持つかもしれませんが、担当者であっても権限はあります。

担当している仕事で「何を」、「いつまでに」求められた場合に
 どのような方法でおこなうか
 どのように時間管理するか
という権限です。

入社したばかりであれば

上司
上司

今日の午後はこの仕事をやって

のように頼まれることが多いため、やり方や時間配分も自分の自由にできる範囲はかなり狭いかもしれませんが、徐々にこの幅は広がっていきます。

 今週この3つの仕事を終わらせる必要がある

の場合に、

  • どの順序で取り掛かるか
  • 1つを終わらせて次をやるか、並行しておこなうか

などは自分の判断でおこなえますよね。

さらに、役職についたり、部下が出来ることで

①権限の範囲が広がる
②他者の行動に影響を与える

のように変化していきます。

権限と責任は比例関係

役職が上がるに連れて、部下の数が増えるに連れて、自身の持っている権限は大きくなります。

ということは、会社で一番権限を持っているのは「社長」ということになります。

権限の大きさは責任の大きさ

会社において社長の権限は大きいですよね。

①事業の方向性
②就業規則
③人事権

など社長が決定できることは幅広いです。(株主の承認がいるなどはここでは置いておきます)

その代わりに

・会社の業績について株主に対しての責任
・給料について従業員に対しての責任

といった責任を負うことになります。

同様に、部長であれば部の範囲で、課長であれば課の範囲で、権限を持つとともに責任を負うというのが正しい状態です。

権限の委譲

大きな組織になればなるほど社長が全てを把握することは難しくなります。社長が責任者として全ての会議に参加するといのは物理的に不可能です。

そのときは部内の1つ1つの決定については部長を責任者にすると思いますが、このときには「権限」も同時に委譲されている必要があります。

たとえば、営業部長は営業部の成果などに責任を負います。その代わりに

  • どの商品を重点的に行うか
  • どのようにプロモーションするか
  • どういったターゲットに営業をかけるか

といった営業施策についての権限を委譲されている必要があるのです

社長が全ての会議に出て状況把握が出来ないために部長を責任者にしたのに、状況を分かっていない社長が

社長
社長

状況はよく分からんけど、とりあえず私がこれまでやってきた方法でやれ!
ただし、それでダメだったときの責任は、責任者である部長がしっかり取ってくれよ。

なんて言うのはおかしいと思いますよね。

・責任を負わせるなら、現場を分かっている部長にやり方から任せる
・やり方を指示するなら、それによって発生した結果には責任を持つ
のどちらかにするべきです。

権限委譲というと、自分が管理できない部分をそのまま部下に丸投げすることと勘違いすることがありますがそうではありません。

権限委譲されて引き受けた範囲については部長が責任を置いますが、その結果業績に大きな影響があり、会社全体の問題となった場合は社長も責任を負うことになります。

この人なら任せて大丈夫だと判断をしたうえで、もしものときは自分がフォローしたり責任を取ることまで考えて権限委譲を行う必要があるのです。

責任だけを押し付けられる

権限と責任はセットが理想なのですが、そうなっていない職場も多いのではないでしょうか。

権限だけを主張する人

自分が担当している業務ではないのに、

  • 何でこうしないのか
  • こうするべきだ
  • これで対応してください

のように権限だけを主張する人はいませんか。

結果が悪かったときにはフォローするなどあればまだいいですが、責任は取らずに知らん顔をするような人です。

本人に言わせれば「助言をしてあげただけで、それを聞いてどうするかは担当の仕事」なのかもしれませんが、担当が断れないのを分かったうえで言っているのであればタチが悪いですよね。

責任を押し付ける上司

業務を進めている間は事細かに指示を出してきて、意見が割れたときも「こうしておけば間違いない」と押し切る上司はいますよね。

そういうふうに強く引っ張ってくれる上司が好きという人もいるんですよね。

しかし、結果が振るわなかったときに責任だけを押し付けてきたらどうでしょう

結果をうえに報告する場になったら、急にダンマリになる上司はいませんか。それだけならまだしも、上と一緒になって

上司
上司

なんで、部長が言っているような対応をしなかったんだ!

と部下を責めて責任を押し付ける人もいます。

モチベーションに影響

権限だけを主張する人、責任だけを押し付ける上司と一緒に仕事をしていると正当な評価がされません。

自分の考える方法でやれずに強制されたやり方でやった結果、責任だけを取らなければいけないため、仕事に対するモチベーションが下がってしまいますよね

しかも、それが続いてしまうと

本来はお客さんのことを考えてするべき仕事なのに、その上司の方だけを向いて仕事をするようになってしまう

ことがあります。

このような上司がいる部署ではイエスマンだけになってしまい、個人のモチベーションが下がるだけでなく、部署全体の成果も下がることに繋がってしまう危険があることを覚えておきましょう。

まとめ

今回のまとめです。

権限が大きくなると責任も大きくなる
権限と責任のバランスが大切
バランスが崩れるとモチベーションに悪影響

権限は無いのに責任だけ取らされる」と本当に辛いですよね。あまりにひどいと

私は何を頑張ればいいの?

と、仕事をしている意味がわからなくなることがあります。部下や後輩にそんな思いをさせていないか一度考えてみるきっかけになればいいなと思います。

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