”社会人であれば時間を守る” というのは当たり前のことですよね。まぁ、社会人に限らず学生でも遅刻すれば怒られますし、小さな子供でも「何時になったら寝る準備しようね」と約束して守ろうとするように時間を守るというのは必要なことです。
時間を守らないと誰かに迷惑をかけてしまうのは同じですが、社会人になると
- 給料をもらっている
- 取引先などお金のやりとりが絡む
のように ”お金” が絡むため、
迷惑をかけてごめんなさい
では済まされないことがあるため、より一層 ”時間を守る” というのが必要になってきます。
しかし、会社の中で時間を守らない人っていませんか?しかも立場が強い人に。
本当は立場が強くなるほど、自分自身の時間管理に厳しくならなければいけません。今回はその理由や、ついつい忘れてしまう原因を紹介します。
時間意識が薄れる原因は他人のせい?
時間になっているけど会議始まらないのなんでだ?
あ、部長待ちか、、
なんてことありませんか。どうして部長まで昇進しているような人が時間を守れなくなるのでしょうか。社会人生活も長いはずなのに、、
新入社員の頃は時間を守れないと怒られる
会社に入社したばかりの頃に、会議で怒られたことってありますよね。
- 会議の準備をギリギリまでしていて会議室へ入るのが少し遅れてしまった
- 会議で使う機材(パソコン、スライド)などの設定がうまくいかず、開始が遅れてしまった
- 発表時間5分のところ6分かかってしまった
といったことで怒られた経験がある人は多いのではないでしょうか。
最初が肝心ということで新入社員のときに、”これからの社会人生活の中での時間を守る意識を持たせる” ために厳しく言うという意味ももちろんあるのだと思います。
それでは部長が同じことをした場合はどうでしょうか。
新入社員と同じように、部下たちから厳しく怒られるよ
という部署は少ないですよね。(あるならいい部署だと思います)
そもそも ”時間を守る意識” を持たせるために新入社員のときに厳しく言っていたのであれば、その道を通ってきたはずの部長が時間を守れていないこと自体が大問題ですよね。
そうなってしまう原因として
- 怒られなくなる
- 許されるようになる
など ”他人からの扱い” が変わることがあります。
部長、開始時間を5分過ぎてるでしょ!
課長、発表時間は5分って言ったでしょ!なんで守れないんですか!?
なんて、部下からは言えないですからね。
昇進していくと忙しくなる
部下からは怒りづらいというのが、怒られなくなる理由ですが、許されるようになる原因として「部長は忙しいから仕方ない」という気持ちがあったりしませんか。
14時~15時 部内会議
15時~17時 他部門との打ち合わせ
のように部長ともなると会議だらけのスケジュールになることも多いですよね。普通に見かけるスケジュールなのですが、よく見ると「これって遅刻前提のスケジュールじゃないですか」
取引先との打ち合わせが予定どおり14時に終わったとしても、そこから会議室を移動することを考えると部内会議には数分遅れますよね。打ち合わせが早く終われば間に合うけど、予定時間いっぱいかかった場合に数分遅れるし、予定時間より押してしまうと大きく遅れますよね。
遅れたことを怒ってもいいはずですが、
前の打ち合わせが押したなら仕方ないか
とにかく、さっさと会議始めよう
となるのがほとんどではないでしょうか。
部長ともなれば、参加しなければいけない会議も増えますし、承認作業のような雑務も増えますから、忙しくなるのは事実かもしれませんが、本来であれば “忙しいことが遅れていい理由になる” わけはありませんよね。
部長が時間を守らないことでのロスは甚大
新入社員の頃は時間を守れないと怒られると書きましたが、正直なところ ”新入社員が会議に遅れても影響ない” ですよね。自分が主催する会議ならともかく、ほとんどの会議では新入社員は聞いていることのほうが多いですから、会議の進行という意味で迷惑をかけることはありません。
会議が進まない
部長が来ないことには会議自体の進行ができないことが多々あります。部内会議であれば、部長自身が進行をおこなうことがありますし、そうでなくても、”部長が議題の決定権を持っている” ことが多くあります。
とりあえず先に始めておいて、遅れて途中から参加した部長に対して、
こんな感じですけど、このまま進めていいでしょうか
なんて聞くことはできませんよね。つまり新入社員とは違って、部長が会議に遅れるということは、会議自体が進められず参加者全員に迷惑がかかるということです。
なんなら、その他の参加者は情報の共有が終わっており、それらの情報をもとに最終判断してもらうために打ち合わせの場を設けるような場合もあるため、部長がいないことには会議を始める意味すらないなんてこともあるくらいですよね。
このように、部長のように立場が強くなればなるほど
言い換えれば
その人のアクションが無いと動きが止まってしまう人達
が増えていく
ために、自分自身の遅れが原因となって発生するロスが大きく増えてしまうのです。
5分で62,500円の損害
実際にどのくらいのロスが出るのか、うちの会社である事例で紹介します。
年始や年度初めなどに関係部門が全て集まって、今期の目標などを共有する場ってありますよね。うちの会社でも関連する部門(全体で300人ほど)が集まって、それぞれの部長が
- 前期の振り返り
- 今期注力すること
なんかを話す機会があります。(コロナ前の話です。今はさすがに300人集まるなんてことはありません)
話す人数も多いので長時間に及びます。進行上の都合もあるため、各自の持ち時間は20分のように決められてはいます。
しかし、守らない、、
1分や2分の延長は当たり前、中には5分ほどオーバーする人もいたりします。
学生時代の卒論発表のときですら、時間内に収まるように何度も練習をしたと思うのですが、それよりも人数の多い300人の前で話すのになぜ持ち時間内に収まるように練習してこないんでしょうか。
答え:忙しいからです
事前に発表の練習をする時間がないくらいに忙しいんでしょう。あるいは、発表の資料は部下に作ってもらっていて、発表だけをしているという人もいるのかもしれません。
忙しいのは分かるのですが、それによって会議の時間が延びてしまうと参加している全員が拘束されてしまいます。そのせいで業務が終わらずに残業が増えてしまっては、会社にとってもよくありませんよね。
2,500 × (5 ÷ 60) × 300 = 62,500
となり、62,500円も人件費が発生することになります。
1人が5分延びただけでこの金額ですので、1分や2分延長してしまう人も含めて数人分が積み重ねればすぐに数十万の損害になりますよね。
方針を共有する大事な会議なんだから仕方ない
と言う人もいるかもしれませんが、それなら方針を伝えるのに必要な時間を予め確認して、正しく時間を設定すればいいのです。時間が延びるかも、どれくらい延びるかが分からないとなってしまうと、その後に仕事を入れることができなくなってしまいます。
予定どおりに終わるなら、その後で別件の打ち合わせが今日のうちにできるんだけど、延びるかもしれないから明日にしようかな
のようになってしまうことも考えられるので、単純に会議の時間分の人件費以外にも仕事にロスが発生することがあるわけです。
人件費という金額で考えてもわかりやすいですが、時間で考えても同じです。あなた1人が「事前に時間に収まるように発表練習する時間がない」と言って延びた発表時間5分によって、全体で1,500分の労働時間が消えてしまっているんだと考えれば、時間に対しての意識も変わってくるのではないでしょうか。
まとめ
今回のまとめです。
えらくなると怒られることがなくなるので自分で時間を意識するしかない。
怒られることが無くなってしまうと、「遅れたけど仕方ない」と自分でも思うようになってしまいます。本当は遅れないことが大事ですし、遅れそうなら会議の開始を10分遅らせておくなどの対応をすべきです。
部下には「残業を減らせ!」と言っておきながら、自分が部下の仕事時間を奪っていたなんてことがないように注意したいですよね。
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