好きなことをしている時間と好きじゃないことをしている時間はどちらが楽しいですか?
それなら、当然
好きなことをしている時間
ですよね。ということから考えると、”好きなことを仕事にする” のが正解のような気がします。
しかし、
- 好きなことを仕事にしないといけない
- 仕事を好きにならないといけない
という考えに囚われるのがいいわけではありません。今回は ”仕事は好きになれない” という考えにたったうえでの働き方について紹介します。
仕事の目的を明確にする
仕事をする目的、仕事に求めるものは人それぞれです。まずは自分にとって仕事とは何なのかを整理しましょう。
好きなことを好きなように出来る仕事は理想
大学を卒業してから定年まで働くことを考えると40年以上も仕事をすることになります。時間にすると
・1日8時間勤務
とすると
8時間 × 240日 × 40年 = 76,800時間
にも及びます。ここまで長い時間を費やすわけですから、”仕事が好きなほうがいい” と思いますよね。
仕事を好きにならなくても構わないという考え方を紹介していくわけですが、あくまで理想としては、好きな仕事を、好きな人たちと、好きなように働けることであることは先に言っておきたいと思います。
- その仕事が好きか嫌いかなら、好きなほうがいい
- 一緒に働く人が好きな人たちか嫌いな人たちかなら、好きな人たちとのほうがいい
- いろいろな制約がなく自分の好きなようにできたほうがいい
ですよね。
このような状況であれば、ストレスも溜まりにくいでしょうし、モチベーションも高く保ったままいい仕事ができそうです。
こういう働き方がすでに出来ている人や、こういう働き方を目指したいという人には、「仕事は好きにならなくても構わないよ」と言うつもりは全くなく、理想的な働き方だと思います。
仕事の目的はさまざま
”好きなことを続けたい” という目的で仕事を選ぶこともあります。たとえば
- 絵が好きで、絵を描き続けたい
- 音楽が好きでバンドを続ける
のように、給料が少なくてもそれで何とか生活していけるなら満足という場合です。
このような場合は仕事が好きでなければなりません。
生活もギリギリで、なんならバイトもしなければやっていけないくらいだけと、絵を描くのもそんなに好きじゃない
なんてことなら、すぐに転職したほうがいいですよね。
その仕事自体が目的というのなら仕方ありませんが、多くの人は ”生活をしていくための収入を得る手段” として仕事をしているのではないでしょうか。
高校生や大学生のときにしていたバイトを思い出してほしいのですが、
- 居酒屋のホール
- 工場でのライン作業
- スーパーのレジ打ち
を好きでやっていたという人がどのくらいいるでしょうか。
バイトと仕事では働く期間が違いますし、自分のおこずかいのためか家族の生活のためかといった違いはあるかもしれませんが、収入を得るための手段としては同じですよね。
もし、”仕事は好きにならなければいけない” と考えるなら、そういった仕事やバイトをする人もいなくなってしまうかもしれませんよね。
仕事全体でのバランス
”仕事自体が好きか嫌いか” というのがどうでもいいとは言いませんが、それも要素の1つでしかないということに気づけるどうかによって考え方が大きく変わります。
好きだからこその苦痛
好きなことをやるのが理想としたうえで、「仕事は好きでなくても構わない」と言いたい一番の理由は ”好きな仕事をしていれば幸せなはず” という考えに疑問があるからです。
好きな仕事であっても、嫌いな上司や同僚に囲まれて、自分のやりたくない方法でさせられても幸せですかね?
たとえば、
としたらどうでしょう。せっかくお客さんのためにしっかり説明をしたいと思っていても、やることは店が決めたメーカーを買わせるように話を持っていくことになります。
仕事なんだからと言われればそれまでですが、好きであればあるほど自分のやりたいこととのギャップが苦痛になってしまうことがあるのです。
- 本当にお客さんが喜ぶ商品を作りたいけど、コストをかけずに利益が出る見せかけのいい商品を作らなければいけない
- 一人一人の生徒に寄り添いたいけど、進学校なので付いてこれない生徒を置いていかなければいけない
のような場合も同じです。
「好きだからこそ苦しい」って仕事だけでなく恋愛とかでもありますよね。
あくまで収入を得るのが目的だとするのであれば、”仕事を好きになる”、”好きなことを仕事にする” というのではなく、
やりたいことと違うし好きでもないけど、仕事なんだから仕方ないか
と割り切れるくらいの距離感でもいいのではないでしょうか。
仕事を取り巻く環境も含めてバランスを取る
仕事を好きになる必要はないのですが、
- 嫌い
- 辛い(肉体的にも精神的にも)
- 給料も安い
- 楽しくない
のようにマイナス面が全てそろった状態で仕事をしようというわけではありません。そんな状態で続けていると身体を壊してしまったり、病んで鬱になったりする恐れもありますから、その場合は転職をすすめますよ。
仕事自体が好きでなくても、それ以外の部分で ”自分が仕事を続けていくためのメリット” があって、バランスが取れているのであれば問題ないという意味です。
何の仕事をするかではなく、誰と仕事をするかが大事という人はいますよね。仕事でミスをしてしまっても皆んなでフォローして、後で笑い話に変えられたりすればストレスも溜まりにくいでしょう。
とにかく給料が高いことが重要だと言う人は多いかもしれません。仕事は稼ぐための手段だと割り切って、買いたいものを我慢せずに買える生活がいいんだという人には合っていますよね。
仕事はとりあえず最低限の生活費を稼いで、仕事が終わった後の時間で自分の好きなことをするというのもいいでしょう。そんなに贅沢はしない代わりに、仕事での疲労もなく、残業がないため予定も入れやすいのがいいですよね。
このように、仕事自体の好き嫌いだけで考えずに、仕事を取り巻く環境など含めた全体で考えたときに自分で納得して働けるのであれば、
仕事が好きになれないから転職しないといけないかな?
と考える必要は無いのではないでしょうか。
どうすればバランスが取れるかは人によります。給料がいくら高かろうが残業はしたくないという人もいるでしょうし、同僚がどれだけいい人たちでも給料が低いのは嫌だという人もいるでしょう。大切なのは自分のなかでバランスが取れていると感じられるかどうかです。
ここで挙げた例は極端のものばかりですので、実際には
- 給料はそこそこでいい
- 残業はいいけど、休出は絶対に嫌だ
- 同僚はどうでもいいけど、上司はいい人がいい
のように、それぞれの項目で納得出来るレベルがあって、それを満たしていればバランスが取れていると言っていいのではないでしょうか。
まとめ
今回のまとめです。
仕事自体だけでなく全体でバランスを取ることが大切
今回は、「仕事が好きじゃないとダメ」と考えている人に対して、好きにならなくても構わないんだよという考え方を紹介しました。
あくまで、
仕事が好きになれない = 転職しなければいけない
ではないというだけで、理想的な働き方を求めてステップアップとして転職を考えることを否定するものではありません。同僚の楽しさも同じくらい、給料も同じなら仕事は嫌いよりも好きなほうがいいのは間違いありませんからね。
仕事にまではならなくても、好きなことで稼ぎを得る考え方について興味がありましたら、こちらもご覧ください。
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