評価面談は上司と部下の間で行われます。
テストのように答えが決まっている採点とは違い、仕事の評価にはどうしても主観が入ってしまいます。
そのため、評価の仕方、伝え方によっては部下のモチベーションを大きく落としてしまう可能性もあります。
今回は、自分が部下の評価することになった場合に気をつけたい「部下から嫌われる態度3選」を紹介します。
面談をする立場の人はそうなっていないかのチェックのため、面談をされる若手社員の人は上司を見極めるため、として読んでみてください。
①自己評価を否定する
評価面談において、いきなり上司からの評価だけを伝えられるというのは少ないでしょう。
このようなステップが一般的です。
(2の後に、上司よりも立場の上である部長などを含めた評定会議が行われることも多いです)
まず、大前提として自己評価を否定されて嬉しい人はいません。
私はこれだけ頑張りました
そうなの?
でも全然ダメ
と言われて嬉しいわけはありませんよね。
しかし、評価面談での自己評価は
・すごく低くつける(自分に厳しい、自信がない)
・上司の評価と大きくずれる
のようにいろいろな人がいるため、自己評価に対して指摘する必要があるのも事実です。
大切なのは、部下にその指摘を納得させることができるかどうかです。
そのためには上司の評価とズレている理由を説明する必要がありますよね。
それが出来ずに、ただ部下の自己評価を否定ばかりしていると
自分は上司に嫌われているんじゃないか
と感じてしまいます。
②評価面談でのやりとりと最終評価が大きく異なる
上司との面談で言われたことと、最終評価が異なること自体が悪いわけではありません。
上司と部下で面談した結果をもとに、さらに上の部長などで評定会議が行われるのであれば、最終評価が変わるのは仕方ありません。
問題なのは次のような理由の場合です。
面談をする側に立ったとき、「部下に厳しいことを言いたい」という人はそれほど多くはありません。
厳しいことを言うのは辛いですし、部下から嫌われる可能性もあります。
しかも、自分の評価によって最終的な評価が決まるわけではなく、さらに上の立場の人が決めるのだとすれば、わざわざ自分が厳しいことを言って反感を買いたくないと言うのも分かりますよね。
部下との評価面談では厳しいことを言わず、自己評価を受け入れてくれます。
ここだけを見れば
優しい上司でよかった~
と思うかもしれませんが、最終的な評価が全く違えば
・面談で言われた感じと違う
・低い評価になるなら、ダメなところを面談で言ってほしい
・本当にちゃんと評価してくれてるの?
のように感じてしまいます。
③自分は「評価している」と伝える
これまで面談される立場で一番嫌だったのが、最終的な評価を伝えるときに
私は君のことをもっと評価してるんだが、、
と言われることです。
最終的な評価が決まった後、それを部下に伝えるのは面談を行った直属の上司の仕事になります。
良い評価のとき)
今回の評価はA(ABCの3段階)だ
ありがとうございます
頑張ってたから
良い評価にも繋がってよかった
評価が良いときは何も困りません。
一緒に喜びたいくらいですよね。
悪い評価のとき)
今回の評価はC(ABCの3段階)だ
そうですか、、、
わかりました、、、
・・・・・
悪い評価を伝えなければいけないときは辛いです。
思うような評価にならない理由として「上司はいい評価をしたが、評定会議の結果低くなってしまった」場合があります。
そのため、フォローの意味でも
・私はもっと評価している
・評価以上に頑張ってくれている
と言ってしまいたくなる気持ちは分かります。
分かりますよ!!!
しかし、部下からすると
上司は自分のことを評価する立場
です。
評価以上に頑張ってくれていると思っている
えっ、じゃあなんでこんな低い評価なの?
評価するのはあなたでしょ、、
と思いませんか?
評価をするはずの上司は「頑張っている」と言っている、それなのに実際の評価は低いとなると、評価を上げるために
- 何を頑張ったらいいの?
- 誰に対してアピールすればいいの?
が分からなくなってしまいます。
・頼りにできない
・信用できない
と思われてしまいます。
取るべき対応
部下から嫌われないためにはどのような対応を取ればいいのでしょう?
①自己評価をことごとく否定する
については、上司と部下の間で評価基準が明確になっていない場合が多いため取るべき対応もはっきりしています。
②面談でのやりとりと最終評価が異なる
③自分は「評価している」と伝える
については簡単な解決策はありません。
上司が考え方を変えなければ、いつまでたっても解決は難しいです。
順番に見ていきましょう。
目標を数値化する
①自己評価をことごとく否定する
を解決するために、自己評価と上司評価かのズレを解消するには簡単な方法があります。
目標を数値化することです。
目標に対する評価が「達成」、「未達成」の2段階しか無いのであればそこまで厳密にする必要はありません。
しかし、多くの場合は目標に対する評価は
- 3段階
- 5段階
- 10段階
のように複数の達成度に分けられます。
結果:前期売り上げを15%上回った
この場合、目標を達成しているのは誰がみても明らかです。
では、5段階評価した場合は「3ですか?4ですか?それとも5ですか?」
これは、もともとの売り上げ規模、商品やサービスによっても変わってきますが、個人の考え方によっても変わります。
目標を15%上回ったので自己評価5です
たしかに目標は上回っているけど、15%増で評価5はあげられないかな、、
のように評価面談になって揉めないようにしたいですよね。
のように数値化することをおすすめします。
もちろん、実際の面談では
- コロナの影響でそもそもの販売の機会が減った中で頑張った
- 日程は守れたが、多くの方にフォローしてもらった
などの数字だけでは判断できない調整を必要とするのとはあります。
その場合でも、評価基準が明確な状態からの調整する方が納得しやすいはずです。
信頼が大切
②面談でのやりとりと最終評価が異なる
③自分は「評価している」と伝える
についてですが
・最終評価は自己評価と大きく異なる
・「私はよく頑張ってくれていると思っている」と部下に言う
を繰り返していると
この上司の言う通りにやってもダメだ
この上司にアピールしても無駄だ
となってしまいます。
部下目線から見た評価面談の目的は
・自分では気づいていない改善点があれば指摘してもらい、成長に繋げたい。
の2つがあります。
成長させるために改善するべきところはしっかりと指摘するのを忘れてはいけません。
時には嫌われる覚悟でというやつです。
- 部下のいいところ、頑張っているところはきちんと評価する。
- 改善すべき点、努力の方向が間違っているところは指摘をする。
を続けることで
上司はちゃんと自分のことを考えてくれているな
という信頼関係に繋げていくしかありません。
ただし、信頼関係は簡単に築けるものではなく、同じように接していれば全ての部下から信頼してもらえるわけではありません。
そのため、簡単な解決策があるわけではないと書かせていただきました。
まとめ
今回のまとめです。
・部下との信頼関係が大切
評価面談で部下に嫌われる、部下から信用を無くす上司の態度について紹介しました。
部下を面談する機会がある人はぜひとも参考にしてもらいたいと思います。
面談される立場の若手社員の人にも、「面談する側の上司も意外と気を使うんだよ」ということを知ってもらえたらと思います。
わざわざ、言うことではありませんが上司と部下の信頼は大切です。
信頼関係があれば、上司の評価と最終評価が異なるようなことがあった場合に
最終評価には繋がらなかったけど、今回のプロジェクトで本当によくやってくれたと思う。
今のまま今期も頑張ろう
と言われたら「頑張ろう」と思えるのではないでしょうか。
簡単なことではありませんが、評価するだけでなく成長を促すことを忘れずに信頼関係を築いていきましょう。
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