社会人になると給与というかたちで毎月の収入があります。大学時代にバイトをしまくったという人を除けば、自分で自由に使えるお金というのが増えますよね。
もちろん、自由に使えると言っても、全て趣味や浪費に使えるわけではなく、家賃、食費、趣味、将来への貯金など含めて、自分で考えて何にどれくらい使うかを自由に決められるということです。
生活費を稼ぐのもやっとといううちは、節約をするのは当然ですが、ある程度余裕が出てきたときに
- 今を楽しむために自由に使う
- 将来のためにコツコツ貯金する
のどちらがいいのかは難しいですよね。
消費に対する正解はない
まずは消費について考えてみましょう。
極端な舵取りは不正解
働いて稼いだお金で “モノを買う”、”おいしいものを食べる” のは楽しい瞬間ですよね。その楽しみのために仕事で辛いことがあっても頑張れるんだという人も多いのではないでしょうか。
それでは、収入から家賃や高熱費などの生活に必要な費用を引いて残ったお金を全て消費してしまうのがいいのでしょうか。
基本的には No ですよね。
基本的にと書いたのは、一部の人はこのような生活が好きという人もいるからです。「宵越しの金は持たない」タイプで、給料日の前日にはきっちり貯金残高が0になっている友人はいます。本人がそれで楽しいというのであれば、それは一つの正解なんですよね。
ただし、貯蓄したほうがいいかな?どれくらいなら使っていいかな?と悩んでこの記事を読んでいる人にとっては、「全部使っちゃえばいい」という考え方でいいよ!とは言えません。
出費の意味は人それぞれ
じゃあ
・どういう出費
・どこまでの出費
ならいいの?
についてですが、これについては正解がありません。出費についての意味は人それぞれで、”万人にとってこういう出費はOK” というような出費はないからです。
例えば
- 手取り20万なのに家賃13万の家に住んでいる
- 毎日仕事帰りにコンビニでスイーツ1,000円購入している
というのはどちらも使いすぎだと思いませんか。しかし、こういう説明が付くとどうでしょうか。
<手取り20万なのに家賃13万の家に住んでいる>
都内にある職場の近くに住みたいから家賃が高いのは理解している。でも通勤時間がほとんどかからないおかげで、自由にできる時間が増えて、その時間で副業で10万稼げている
<毎日仕事帰りにコンビニでスイーツ1,000円購入している>
大好きなスイーツを食べられるご褒美があるから、仕事で辛いことがあっても気持ちを切り替えられる。そこで使った分、昼はお弁当、朝夜は自炊で節約しているし、お酒は飲めないから飲み会とかはほとんど行かない。
どちらも意味のある出費だなと考えが変わりませんか。このように、その出費がどういう意味を持っているかは人によって変わるため「こういう出費はOKですよ」、「その消費は控えるべきです」という正解はないのです。
貯蓄で大切なのは目標とストレスの軽減
消費に対する正解は無いということで、
将来のためにもっと貯めるのがいいのか、今楽しむためにもっとお金を使ってもいいのかわからないな
という状態だとは思いますが、そのモヤモヤは一旦置いておいて、貯蓄について見てみましょう。
楽しめる貯蓄は理想
貯蓄するというと、”やりたいことを我慢、買いたいモノを我慢、我慢して節約” のように我慢の結晶だと思っていませんか。でも、なかには貯蓄自体を楽しめる人もいるんですよ。
- 預金残高が300万超えた!
- 今月の食費3万切ってるじゃん!
のように貯蓄や節約自体を楽しめるというのは理想だと思います。
私自身は、節約することで捻出した余剰金は投資に回せるようになっているので、「次はどこの株買おうかなー」と節約を楽しんでいる部分があります。
貯蓄や節約すべてを楽しむことはできないとしても
- 500円玉貯金の貯金箱がもうすぐいっぱいになりそう!
- 少し遠回りだけど安いスーパーで買い物するようになって節約できて運動にもなってよかった!
のように ”楽しめる貯蓄や節約” が少しは見つかるのではないでしょうか。楽しむためにもう少しお金を使ってもいいかを考えるときに、貯めること自体を楽しめるというのは大きな助けになります。
苦痛を減らすことが大切
貯蓄自体を楽しめるのは理想ですが、さすがに ”使うよりも貯蓄するほうが楽しい” っていう人はそうそういませんよね。私は節約も楽しんではいますが、
預金残高が5,000円増えるよりは、飲みに行って5,000円使うほうが楽しい
のは間違いありません。
使うほうが楽しいんだったら、貯蓄はやっぱり我慢なのでは?
たしかに全く我慢しないというと嘘ですね。ただし、日常生活をしていれば当たり前のように我慢していることはあるはずです。
- ちょっとダルいけど、会社に行く
- おしっこしたいけど、トイレに着くまでは我慢する
- スーパーでレジが混んでたけど、割り込まずに並ぶ
まだまだあると思いますが、これを見て
この人、我慢しすぎじゃない?もう少し我慢するのをやめて楽しんだほうがいいんじゃないの
とは思いませんよね。
レジでは「結構並んでるなぁ、、」とは思いますが、”並ぶのが当たり前だし、我慢って言うほどのことじゃない” というのが一般的な考え方ではないでしょうか。(我慢できずに割り込みする人もしますけど)
貯蓄も同じで、”我慢を全くしてないとは言えないけど、ストレスに感じるほどじゃない” となるのが大切です。
目標がある貯蓄はストレスが少ない
例えば、
毎月の収入の中から1万~1万5,000円を貯金して、年に1回海外旅行に行く
のような場合だとどうでしょうか。なんとなくストレスが少ない感じがしませんか?
あぁもうダメ、、1年先の旅行のために1万も貯蓄するなんてストレスやばい、、
と感じる人はそれほど多くはないでしょう。このように目標があると、貯蓄に対するストレスは軽減されます。さらに、時期や金額がはっきりしているほど、ストレスの軽減は大きくなるはずです。
・今年の10月に大学時代の友人4人とオーストラリア旅行に行くために毎月2万ずつ貯金する
では後者のほうが頑張れる気がしますよね。
将来のためにコツコツと貯金するのも同じです。”何となく将来不安だし、貯金したほうがいいかな” と考えると、”今を我慢している” という気持ちがのほうが強くなります。なぜなら、いくら貯めればいいと考えているわけではないため、たとえ我慢して貯金が500万貯まったとしても、将来への不安は晴れないからです。(具体的に考えてなくても5億の宝くじでも当たれば気持ちは楽になるかもしれませんが)
まずは、
- 何歳までなのか
- いくらなのか
- 何のためなのか
なのかをイメージして、目標やゴールを見えるかたちにするようにしましょう。それがスタート地点になるはずです。
今を楽しむことことを忘れてはいけない
目標を決めるのが大切なのは分かったけど、入社したばかりでは給料がどのように上がっていくのかも分からないし、将来に向けた計画は立てられない
という人もいるでしょう。
2年程度は準備期間でもいいのでは?
すぐに目標が決められないという場合には、割り切って準備期間を設けてもいいと思います。
何も意識せずに、普段通り自分が不満を感じないように生活をしてみて、そのために必要なお金というのがいくらくらいなのかを確認する
<給料の一部を最初に貯金してしまう>
給料が振り込まれたら、すぐに決めた金額だけ別の口座に移すなどして使えないようにする。あらかじめ貯金分を引いて、残ったお金でやりくりをしようとしたときにどのくらいストレスに感じてしまうかの確認になる
食費のように毎月それほど変動しないものであれば、どちらも1~2ヶ月試せば十分ですが、光熱費や趣味にかかるお金は月によって変動します。
そのことをふくめても、それぞれの方法で1年ずつ試してみれば、”自身の生活水準”、”どのような貯金方法がいいか” が見えてくるはずです。
2年あれば昇給も2回あり、「収入はどのくらいずつ上がりそうかな」というのとイメージできると思いますし、目標についてもゆっくり決める時間がありますよね。
今を犠牲にしてはダメ
貯蓄していくに越したことはありませんが、一番大切なのは “今を楽しむ” ということです。
楽しむと言っても
- 給料全部使い切る
- 借金してでも買いたいものを買う
という意味ではありませんよ。少しの我慢があるのはいいけれど、今が犠牲になっている感じてしまっては意味がないということです。
よく考えて、定年までに貯蓄しておく額も出したし、それを定年退職までの年数で割ると、毎年貯蓄していくのは、、、
えっ!自由に使えるお金なんてほとんどないじゃん、、もう飲みに行くのなんてやめよう、買いたいものも我慢しなきゃ
なんてことになってしまったら、例え定年までに目標を達成できたとしても、それまでの数十年でボロボロになってしまいます。どうやってもストレスを感じるほど我慢をしなければ、目標にたどり着かないのであれば、使うのを我慢するのではなく
- 転職して収入を増やす
- 副業を始める
- 結婚相手と共働きを選択する
のように収入を増やすことを優先して考えることをおすすめします。
まとめ
今回のまとめです。
貯蓄は目標やゴールを具体的にすることが大切
今を犠牲にしての貯蓄はNG
友達や同僚と話をして、”毎月いくら貯金してるか” を聞くことは出来るかもしれませんが、そもそものストレスのない生活に必要とするお金が人それぞれ違います。
- 同期より毎月貯金できている多いから、もっと使っていい
- 同期より出費が多いから、もう少し我慢しないといけない
のように同期との比較して正解が出せるわけではありません。正解は自分の中にしかありませんので、まずは、生活に必要なお金の確認、目標の具体化をおこない、ストレスのない範囲で貯蓄をおこないましょう。
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