結婚してからも子供が出来るまでは ”共働き” の夫婦は増えています。収入面ではどちらか一方が働くのと比べて単純に2倍になるため、共働きを選択する夫婦が多くなるのは頷けますよね。
家事の面で見ても、もともと結婚前にお互い一人暮らしをしていたのだとすれば、それぞれ仕事をしながら家事をこなしていたわけですから共働きであっても問題はなさそうですよね(協力をすればですが、、)
では、生活費についてはどのように考えればいいでしょうか。
- 夫婦の収入を合わせて管理する
- それぞれが生活費を出し合い、それ以外は各自で管理する
どちらもメリットとデメリットはありますが、もし後者の “生活費を出し合う” 管理方法を選ぶのであれば、注意しておくべきことがあります。
収入を合わせて管理する場合の特徴
共働きでそれぞれが会社から給与をもらいますが、それを一緒の財布に入れてしまうというのが、この方法のイメージですね。
自由な使い方は制限される
一緒の財布に入れると言っても、お小遣いはあるわけですからその範囲内であれば
- スマホゲームに課金する
- 会社帰りに飲みに行く
のように自由に使うことができます。
しかし、
今月はスマホゲームに課金しすぎて、お小遣いが足りなくなりそう
のようなときは自由に使うというわけにはいきませんよね。
スマホゲームへの課金だと、「そいつが悪いでしょ」感がすごいので、もう少しありそうな例にします(笑)
例えば、結婚式のご祝儀などもお小遣いからと決めていた場合に、たまたま2件の結婚式への参加が重なってしまった月など、どうしてもお小遣いが足りなくなるケースはありますよね(そういうことも考えて、毎月のお小遣いから貯めておけばいいのかもしれませんが)
いずれにしても同じ財布で管理している以上、高いものを買ったり、出費がかさんだりしたときは、妻(夫)に相談をする必要がでてしまいます。
また、残業などで仕事を頑張ったとしても、使うことのできるお金が増えないというのも悲しいですよね。”残業代については各自のお小遣いにプラスとする” とするのも1つの解決方法なのかもしれませんが、一方が残業規制などの場合には不公平感が出ます。(早く仕事から帰ったほうがどうしても家事の負担が多くなってしまうため)
変化には柔軟に対応できる
個人のお小遣い問題には自由度が低いのですが、夫婦に関わるような変化に対しては柔軟な対応が取れます。
例えば、車を買い替えるような大きな出費があるときです。生活費以外を別々に管理している場合は、
それぞれいくらずつ出す?半分ずつ?
でも車を使用するのはほとんどあなたじゃない?
など、どのように費用を出すかを決める必要があります。夫婦とも同じように使うものであればいいですが、どちらか一方に偏っている場合は特にですね。
しかし、収入を合わせて管理している場合には、財布は1つしかありませんから、そこから費用を出すしかないので悩むことはありませんよね。今買い替えるか、どういう車を買うかは、話し合う必要はありますけどね。
そして一番大きい変化が、妊娠、出産です。短くても半年程度、子供が幼稚園に入るまでは育児に専念するのであれば数年間は妻の収入が無い状態になります。2人目、3人目と子供が増えれば、この期間は同じように増えていきます。
もちろん、”子供が生まれたら離職するのか、すぐに復職するのか” などは、事前に夫婦で話し合っておく必要がありますが、
- 出産までにかかる費用はどちらが出すの
- 産休、育休中の生活費は全額夫でいいの
などを考える必要は全くありませんよね。
生活費以外をそれぞれ管理する場合の特徴
それぞれが会社からもらった給与の中から、決めておいた生活費をお互いに出し合い、残りは各自が管理するのがこの方法です。
夫:10万、妻8万
は、各自で自由に管理することになります。例としてそれぞれの収入も書きましたが、お互いの供与の額を教えなくてもいいことになります。
お互いの支出を気にする必要がなくなる
決まった生活費を出すというのさえ守れば、残ったお金をどう使うかは自由です。
毎月ギリギリまで趣味にお金を使ってもいいですし、買いたい高価なものあれば何ヶ月かお金を貯めて買うのも、何かあったときのために貯金や投資に回すのも自由にできます。
買いたいけどちょっと高いなぁ。これ買ったら妻に何か言われそうだな
と心配する必要もありませんね。反対に相手のお金の使い方もきにする必要が無くなります。
機種変更してまだ半年なのに、また新しいスマホ買ってるけどお金大丈夫なのかしら
全然お金使ってないように思うけど、俺だけこんなに使っていいのかな
のように相手が使いすぎていないかや、自分だけが使いすぎていないか心配する必要も無いですよね。(もちろん、いつの間にか借金をしていたり、決まった生活費を出せなくなるのは問題外ですよ)
お互い仕事をしていて経済的にも自立しているわけなので、それぞれの責任で管理していくのは理にかなっている気がしますよね。
もしものときの対処で揉める?
それぞれの収入や、月々の支出などに変化がない場合は理にかなった方法なのですが、変化に対して弱い部分があります。
1つは、すでに紹介した残業代です。残業があっても家事は半分ずつに出来るのであればいいですが、どうしても先に帰った方がご飯を作るように負担が多くなってしまいます。
また、産休や育休中で働けない場合も生活費は折半だと言う人はさすがに少ないと思いますが、育休をあけたらまた折半に戻すと思います。
さらに極端な例で、どちらか一方が病気や怪我の治療費として大きなお金が必要になったときはどうなるでしょうか。
このように、変化がそれほどない日常であれば、”互いに干渉しない”、”自由にできる”というメリットですが、言い換えれば ”互いに把握できていない” とも言えます。
想定していないような変化があったときに、初めて相手の経済状態を知ったり、その変化に対応した新しいルール決めをする中で揉めてしまう可能性は0ではありません。
生活費以外を各自で管理するときの注意点
それぞれの特徴について説明しましたが、やっぱり ”自由にできる” という誘惑は強いんですよね。
それでは、揉める可能性を少しでも減らして、自由を手に入れるにはどういう点に注意しておけばいいでしょうか。
もしもの備えを明確にする
生活費以外は各自で管理と言っても、「本当に一切の貯蓄をせずに、その月の生活費以外を自由にしている」わけではなく、ちゃんともしものための貯蓄はしてるよ
という家庭がほとんどだとは思いますが、もしもの貯蓄を使っていいのはどういうときかは明確になっていないのではないでしょうか。
分かりやすい例として、仕事を失ったときを考えてみます。これは、収入もなくなる一大事ですから、”もしも” の代表例と言えますよね。
では、その理由が
b)上司と喧嘩して勢いで辞めた
であったとします。再就職するまでの費用について、どちらも同じ気持ちで ”もしもの貯蓄を使っていいよ” と言えますか?
もう1つ、怪我をして数ヶ月働けなくなった場合の理由として
b)酔って帰る途中で階段から落ちた
だったらどうでしょうか。どちらの例も後者であれば
自分のせいじゃん
と思いませんか。散々飲みに行ってばかりだったけど、自分のお金だからと思って許していたのに、怪我までしてきて貯蓄を使うなんて、なかなか「はい、そうですか」とは言えませんよね。
このように結果として離職、怪我など同じ場合であっても、貯蓄から使っていいか不明確なことがあるわけですから、
どういったことまでは自分の責任の範囲で補って、それ以外の不足の事態があった場合には貯蓄を使おう
というのを明確にしておくことで、後で揉めるリスクを減らすことができます。
項目ごとの分担は危険
生活費のみ折半して出し合うのも面倒だということで、項目ごとに支払っているという人もいるのではないでしょうか。
わたし:家賃
あなた:光熱費、食費
のように項目ごとに分担をする場合は特に注意が必要です。なぜなら、家賃が変化することは滅多にないですが光熱費や食費は変動するからです。
何月に分担を決めたかは分かりませんが、光熱費は月によって変わりますよね。
- 暑がりの夫が一日中冷房をつけている
- 寒がりの妻が一日中暖房をつけている
ことが原因で自分の支払いが増えることがあるかもしれません。そうは言っても、暑い(寒い)時期の2、3ヶ月だけですし、せいぜい月に1万程度増減するくらいなので目くじら立てるほどではないかもしれませんが、ちょっと嫌ですよね。
変化が顕著なのは子供が生まれてからです。子供が生まれたら部屋数の問題もあるので引越しを伴うかもしれません。家賃も食費も変わるからということで、その時点で支払い分担を見直したとします。
その後、2人目、3人目と子供が増えることがなければ家賃は変化することがありませんが、食費や光熱費は増えていきます。定期的に分担を見直すのであればいいのですが、そもそも実際にかかった生活費を管理して正確に折半するのが面倒だから項目ごとにしているという場合が多いので、定期的な見直しはなかなか行われないんですよね。(家賃とか引き落としの口座を変えたりも面倒ですしね)
食費増えてきたし、分担見直したいんだけど、、、
これまで家賃のほうが多くかかってたけど、この分担でやってきたんだから、食費抑えるとか工夫してやってよ
のようにならないように、項目で分担をする場合は、
- 変動があった場合に再分担をする取り決め
- 変動費を含めても不公平感が出ないようなアイデア
を準備しておくようにしましょう。
まとめ
今回のまとめです。
各自で管理すると干渉されずにお金が自由にできる
生活費を分担するときは、貯蓄の用途を明確にし、項目での分担に注意する
夫婦といえども元々は他人です。お金のトラブルは大きな喧嘩に繋がる可能性のある問題です。
全ての夫婦にとって正しい管理があるわけではありませんので、よく話し合ってから決めるようにしましょう。
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