「私はいいけど、あなたはダメ」のような基準が変わるようなことをいう人を ”ダブルスタンダード” と言います。最近では ”ダブスタ” のように略されたりもしますよね。
こういう人と付き合うのは嫌だと感じる人は多いですが、会社内でもこうしたダブルスタンダードは存在します。しかも、ちょっと仕事ができる人は、自分が ”ダブスタさん” になっていることになかなか気づけません。
今回は、私が社内で見かけたダブスタ3つを紹介します。半分愚痴で、半分は今後自分も注意していこうというお話です。
ダブルスタンダードって何?
ダブルスタンダードと聞くと
- 本人の前では褒めていて、裏では悪口を言う
- 感情的にそのとき思ったことを言う
ような人が挙げられることがありますが、私は少し違うと思います。
そのまま訳せば、”2つの基準” となりますので、1つずつ聞けば意見として正しい必要があると思っています。
例えば、
– テレワーク中は上司もいないから、さぼってもいい
は反対のことを言っていますが、ダブルスタンダードとしては成立しない気がします。後者は誰が聞いてもダメなので、基準として成り立ってはいないですよね。
そのとき思ったことを言って、毎回言うことが変わるような人は、”2つの基準” を持っているのではなくて、”基準がない”のだと思います。言葉の定義は私の解釈があっているか分かりませんが、今回紹介する3つはその定義で話していきます。
「原因追求」と「起こったことは仕方ない」
1つ目は、何か問題が起こったときに、原因を追求するのか、対応を考えるのかです。発生した問題に対応して解決することはもちろん、何が原因で問題が起きてしまったのかをきちんと調べることも大切です。つまり、どちらも正しいのです。
状況をきちんと把握しているリーダーが、「今回の開発の重要な点だから、まずは原因の解明に時間をかけなさい」、あるいは「お客さんに被害が出るかもしれないので、原因の調査は後にしてまず暫定的でもいいから対応しなさい」のように正しく使い分けるのであれば問題はありません。(このリーダーのことをダブルスタンダードだとは呼ばないですよね)
私の経験したのは、”状況によって正しく” ではなく、問題を起こしたのが自分か相手かで変える人です。
相手が問題を起こした場合)
~~~というような問題が発生して、現在対応中です。
2度と起こらないように再発防止策をすぐ出せー!責任取れー!
ダブスタさんが問題を起こした場合)
どうしてこういう問題がおこったんですか?
こうなってしまったのはもう仕方のないことだから、どうやって対応するかをみんなで考えましょうよ。
こちらが問題を起こしたときでも「もちろん原因はちゃんと調べてもらいたいですが、起こったことを責めても仕方ないので一緒に対応を考えましょうよ」みたいに言う人なら考え方が一貫してるとなりますよね。
「こうあるべき」と「現実的には」
仕事の進め方や考え方について、”こうあるべき” というのはありますよね。理想論とも言えるかもしれません。なんでもかんでも”出来たなり”では仕事になりませんから、あるべき論というのは必要になります。
とはいえ、時間や費用が無限にあるわけではありませんので、現時的に考えると ”ある程度のところで妥協” しなくてはいけないこともあります。
1つ目と同様で、状況を考えてのことではなく、当事者が自分なのか相手なのかで変える人はいます。
相手が当事者の場合)
1~3の問題は修正しますが、4は日程に影響がでることと大きな問題ではないために現状としたい。
なんで?少しでも影響受ける人がいる問題なら修正すべきでしょ?
自分が当事者の場合)
この問題はさすがに修正すべきじゃないですか?
でも現実的に考えて時間もないでしょ
いや、私の場合も現時的に考えて時間なかったよ、、、
「取引先をコントロール」と「相手がいることだから」
仕事は自分1人ではできません。他の部署や取引先に仕事を振って進めていくことも多いでしょう。その場合は、仕事を振って終わりというわけではなく、依頼した通りの日程で終えてもらうようにコントロール、あるいはフォローしていくことが必要になります。
しかし、どれほどフォローしたとしても取引先のミスなどで上手くいかないことがあります。その責任も全部取れと言われると辛いですよね。窓口となっているのは間違いないので、ある程度責められるのは仕方ないとは分かっていますが。
他の人が窓口の場合)
取引先が土日は対応できないので、納品は週明けになってしまいそうです
休日出勤してでも対応してもうようにしないと!
自分が窓口の場合)
締め切り近づいてますので間に合うように動いてますか?
催促はしますが、相手がいることなので。間に合わなかったときはまた相談します。
いや、こっちも相手いたし、間に合わなかった後で相談されてももう遅いし、、
仕事ができる人が気づきにくいのはなぜ?
私の経験した中でも記憶にしっかりと残っている3つを紹介しました。もちろん、私の視点で見た場合に感じたことなので、客観的に見ると「自分か相手という立ち位置ではなく、状況によった正しい判断だった」と言われる可能性がないわけではありません。
最後に、仕事ができる人ほど ”ダブスタさん” になる注意が必要な理由について説明します。
ダブルスタンダードなことを言ってしまうことというのは、誰にでもありえます。しかし、先輩や上司がダブスタだと気づけば、すぐに「お前、それダブスタやん!」、「前に言っていたことと違ってるぞ」と突っ込まれます。仕事ができる人やそれなりの立場になると、周りが忖度してなかなか指摘されなくなってしまいます。
部長、、何か以前言われたことと違うような、、
何を言ってるんだ、それとこれとは状況が違うだろ!今言った通りにやれ!
みたいに怒られても嫌ですもんね。あなたは大丈夫ですか?自分は大丈夫と思っているほど注意してくださいね。私も注意します。
まとめ
今回のまとめです。
それで終わるとあれなので、、
・自分は大丈夫と思っている人ほど注意しましょう
・自分では気づきにくいので指摘されるうちに直そう
後輩や部下からはなかなか進言しずらいです。仕事で実績を積んだり、発言権が強くなるほど、指摘してくれる人は減っていきます。指摘されたらラッキーと思って改善するようにしましょう!
また、自分の言っていることは一貫しているか、聞いている部下が戸惑った顔をして聞いていないかは、いつでも注意するようにしましょう。部下から ”ダブスタさん” と思われている人の8割は、「自分は大丈夫!」と思っていた人らしいです(知らんけど)。
コメント